昨年度、深松組さまと本学科学生が取り組んだリノベーションプロジェクトのうち、2件目が竣工しました。

学内コンペティションで当選し、提案者の佐藤未和(大学院生)が完成まで現場に関わりました。一人暮らしの女性をターゲットにデザインされています。

 

以下は提案者の佐藤未和のコメントです。

改修前に物件を見学した際、内部に壁が多く光が奥まで入らない閉鎖的な印象をうけました。提案にあたっては、そのデメリットを改善すべく、パブリックな空間(キッチンとダイニング)とプライベートな空間(寝室と水回り)を明確に分け、最小限に仕切ることとしました。それぞれ2つの空間を分ける要素として「斜め棚」を採用しました。この「斜め棚」を廊下に沿わせることで閉鎖感をなくし奥行きを確保しました。

案を考えていた際には、違和感がないか心配もありました。しかし、着工後確認すると、「斜め棚」のおかげで、すんなりと奥へ導いてくれる動線の役割を再確認することができました。玄関から奥に見えるキッチン、窓からは明るい光。違和感ではなく、むしろ心地の良い空間が「斜め棚」により実現できました。所どころ透過する開口部を設けることで、寝室の光が廊下に漏れ、改修前にあった閉鎖的な暗い空間を解消することができたように感じました。

反省点も多くあります。まずは、図面だけでは自分の考えを十分理解してもらえないことが分かりました。そのために何回もミーティングを重ね、決定事項の最終確認も必要であることを学びました。設計段階に選定していた壁材は、リノベーション向きではないものであったため、施工後の壁に少し凹凸がでてしまいました。リノベーション向きの壁材を選ぶ際には施工者さんの意見も聞いた方が良かったと思います。1番の反省は、レンジフードと棚の取り合いがうまく納まらなかった点です。設計段階では出来ると想定していたものが、結果、ぎこちなく納まってしまいました。設備配管なども十分意識して提案することができておらず、最も重要な見せ所である「斜め棚」が途中で切れてしまいました。これらの反省は今後に活かしたいと思います。

最後に、学生時代に実際の物件に関わる機会を下さった深松組さんに感謝したいです。1から作ることに関われたことで、沢山考え、沢山学ぶことができました。ありがとうございました。(佐藤未和)