より安全な建物をめざして

畑中 友 助教
HATANAKA Tomoyuki

大きな地震が発生した後でも建物を継続的に使用するためには、柱や梁のような骨組だけ強くしても実現できません。建物の中にある設備機器や天井などの被害も抑制する必要があります。

地震による被害を最小限にする日本の建築構造の研究は、世界でもトップレベルです。従来は、建物を頑丈に造って地震に耐える耐震構造にするのが一般的でしたが、建物は倒壊しないものの大きく揺れて、室内に被害が及ぶことは軽減されませんでした。そこで、地震の揺れそのものを建物に伝えにくくする免震・制振構造の研究が進み、これまでにも数多くの免制振建物が建てられるようになりました。

2011年に発生した東北地方太平洋沖地震をはじめ、過去に発生した大規模な地震で、免震・制振構造の建物が高いレベルで安全性を維持できたことが証明されています。

私は、どんな大きな地震があっても、人々が安心して生活できるようなシステムの実現をめざし、これまで実用化されてきた数多くの免制震装置とは異なる、新しい制振機構(慣性質量効果を有する液流ダンパー)の開発に取り組んでいます。