音のコントロールで人間に
最適な室内環境をつくる

鈴木 博司 助教
SUZUKI Hiroshi

音のコントロールで人間に最適な室内環境をつくる

雨、風などの自然界・外界から身・生活を守るために創られたものが建築です。建築内の快適さを確保するためには、室内で生活する人間の快適域を科学的に理解しておくことが重要で、人に優しい室内環境や都市環境を目指す分野です。室内空間の快適性に影響するものには、熱・空気・光・音など様々なものが在りますが、建築音響・騒音等の部門が専門です。聴覚などの研究成果を背景に、音の快適性を得るためには、生活の場に適した“ 静けさ” の確保と、適切な“ 響き” の調整が重要です。“ 響き”は室内の音を豊かにし・にぎやかさを演出する一方で、多すぎると話し声などを聞き取りずらくし、喧しい空間を作り出します。また、音楽ホール内で音楽とは別な音が聞こえる、騒がしくて話の内容が聞き取れない, 睡眠が妨害されるなどの事柄は、すべてその室に求められた適切な“ 静けさ” の欠如が原因なのです。室内の周りには、屋内設備機器の騒音やマンションでの隣戸からの騒音をはじめ、屋外からの自動車・鉄道・近隣等の様々な騒音が多数存在します。ここに、屋外騒音の把握は室内の“ 静けさ” 確保の点から重要ですが、都市の音環境を考えればその重要性は大で、人に優しい都市環境の実現に向けて今後も取り組むべき大きな課題です。