建築/何のため・誰のため

竹内 泰 准教授
TAKEUCHI Yasushi

現場に行って、現場を見て、現場から考える

建築は何のため、誰のためにあるのでしょうか。当然、一義的にはクライアント(施主)のためにあると言えますが、同時に建築を社会的な存在として捉えることもできますし、また捉えられたりもします。建築を設計する専門家として、どのように建築を捉えデザインしていくのかを考えます。そして、豊かな社会とは何か、豊かな建築とは何か、建築設計を通して考えます。

建築には社会の変化が投影される側面があります。地域ごとの多様さや独自性が重視される現代において、建築の設計者には、これらを正しく丁寧に捉え、具体的かつ的確にまとめ、案として提示していくことが求められます。そこで、地域空間の原理を知り空間的文脈を読み取る洞察力を培うため、国内外におけるフィールドワークを行います。現地でのさまざまな空間体験を通し、社会から求められる建築とは何かを考えます。

私たちは、マスメディアやインターネットなどにより、短時間に多くの知識を容易に得ることができる環境にあります。しかし、そのような知識が得られれば得られるほど、その場でしか得られない生の情報の必要性や価値は高まります。自らが現場に赴き、現場での状況を理解することが重要です。歴史的な背景や社会的な経緯など、現場にこそ最も多くの情報があり示唆があります。それらに真摯に向き合い捉えることで、多くの人に伝わり共有できる将来像を考え、それを描くヒントを見つけることができます。

現場に行き、現場を見て、現場から考えていきましょう。